
<カザフ・キルギス紀行> 7日目
①イシククル湖の南岸を走る ②バルスコン峡谷 ③バルスコン村
◆この日はカラコルを朝8時に出発し、イシククル湖の南岸を通りビシュケクまで走る。約10時間のバスの旅。
途中、バルスコン渓谷を散策し、バルスコン村で休憩。

◆◇◆バルスコン峡谷
イシククル南岸道路から少し南に入り、バルスコン峡谷を散策した。
キルギスは国土の40%が標高3000mを超えており,耕作に適する土地は国土の7%に過ぎない。
イシククル湖から少し奥に入ると雪山の見える渓谷の風景になる。
バルスコン峡谷の奥にバルスコン峠(標高3754m)、その奥にアラベル盆地Ara-Bel Valley(標高3800m)があり、その近くにカナダの企業Cameco社が経営するクムトール金鉱山がある。
Ara-Bel Valley(アラベル盆地)の先に玄奘三蔵(27歳頃)の一行が苦労して越えてきた(『一行のうち凍病死した人が10人のうち3-4人もあり、牛馬はそれ以上倒れた。』)と云われる天山のベデル峠Bedel Pass(標高4284m)がある。
またバルスコン峡谷をイシククル湖方面に下りていくとバルスコン村(標高1650m)がある。
▼バルスコン峡谷①

▼バルスコン峡谷②

▼バルスコン峡谷③

▼バルスコン峡谷④

▼バルスコン峡谷⑤

▼バルスコン峡谷⑥

▼バルスコン峡谷⑦

▼バルスコン峡谷⑧

▼バルスコン峡谷⑨

▼バルスコン峡谷⑩

▼バルスコン峡谷⑪

◆バルスコン川
バルスコン渓谷には南の天山山脈テルスケイ・アラ・トーを源とするバルスコン川が流れている。バルスコン川は北のイシククル湖に流れ込む。
1998年にクムトール鉱山向けに走っていたトラックが横転。1,700Kgものシアンソーダが付近に流れるバルスコン川に流出する事故があった。
シアンソーダ(青酸ソーダ)は少量でも死に至らしめる猛毒である。下流に住む住民が川の水をのんで死亡するなど、多くの村民が健康被害を受けた。
またバルスコン川が流れ込むイシククル湖では、魚が死滅するなど周囲の環境汚染も発生した。
バルスコン川は堰止められ、シアンソーダは中和され、間にあわずに流れ出た物質は、イシククル湖の自然の浄化力に任せられたという。
この事故のあと企業と住民との間で、補償問題や汚染対策、労働環境、クムトール金鉱山の利権など様々な軋轢が燻ぶっているらしい。
▼バルスコン川①

▼バルスコン川②

▼バルスコン川③

▼バルスコン川④

▼バルスコン川⑤

◆遊牧生活
▼バルスコン川で水を汲む遊牧民の女性

▼草を食むロバ

▼遊牧民の住居と馬

◆クムトール金鉱山への道路
クムトール鉱山(Kumtor)は、首都Bishkek(ビシュケク)の南東約350kmの位置にある。南東に隣接している中国との国境から北に約60km、イシク・クル湖の南東にある世界屈指の露天掘り金鉱山。旧ソビエト連邦管理下の1980年代から試掘が行われ、1997年から本格的に生産がはじまった。キルギス経済を支える重要な鉱山である。
2003年の鉱石採掘量は560万トン、金生産量は21トンだった。推定埋蔵量は、2452万トンであり、金換算で105トンとなる。2004年からキルギス政府とカナダのCameco社が合弁で設立したCenterra Gold社が金鉱を所有している。2012年ごろからは民族主義者が国有化を主張し、Kumtor(クムトール)金鉱山の業権を巡ってキルギス政府で対立が起きるなど、様々な問題を抱え政治的緊張が生じている。
▼クムトール金鉱山への道路と大型トラック
1998年にクムトール鉱山向けに走っていたトラックが横転。1,700Kgものシアンソーダが付近に流れるバルスコン川に流出する事故があった。

▼クムトール金鉱山への道路

▼クムトール金鉱山への道路

▼渓谷の谷間からイシククルが見える。

▼クムトール金鉱山までの道路は結構整備されている

◆◆バルスコン村
バルスコンはカラコルから西に約70kmの距離にあり、イシククル湖南岸も半分近く来たことになる。バルスコン渓谷から北へ下りてバルスコン村へ・・・
バルスコン村はイシククル湖の南岸にある小さな村である。南岸といっても湖岸から村の中心部までは5kmほど離れている。
このバルスコン村でちと休憩することに・・・
▼バルスコン渓谷からバルスコン村へ下りていく

▼バルスコン村

▼携帯の電話会社のCMポスター

▼キルギス伝統の帽子カルパックを被った老人と孫

▼バルスコン村の元気な男の子たち①

▼バルスコン村の元気な男の子たち②

▼バルスコン村の元気な男の子たち③

▼バルスコン村の男の子

▼見送ってくれたバルスコン村のカワイイ女の子二人
